Hiro's page

A LETTER FROM HIRO

[Paul Smith x Cocolo ukes] コラボレーションについて
cocolo_ポール・スミス バージョン

 ここ3年ほど製作準備してきた『Cocolo』ウクレレに、ファッション・リーダーのポール・スミス氏が共鳴して、コラボレーションを展開することになりました。 記念すべきCocolo ukesの1stシリーズは『ポール・スミス』スペシャルです。
販売に先駆けて、神宮前のPaul Smith SPACE GALLERYに於いて展示即売会(7月19日(土)−31日(木))が行われました。期間中の日曜日(7月20日、27日 両日とも16:30〜)には、ミニ・ライブも開催されました。

Paul Smith氏が提唱する素晴らしきモノたちの世界
 ポール・スミスさんとの出逢いから、約1年後のコラボに至る経緯には、不思議な偶然がいっぱいでした。ただ、そんなオカルト話はまた別の機会に譲るとして…。私が今一番感動していることは、ポールさんがこれまでずっと提唱してきた、いわゆるファッション・アイテムには収まらない特別なモノ達への讃歌・・・それはミニ・クーパーだったり、トラック・レーサーだったり、美しい体裁の本だったり、自分の庭に咲くバラだったり…。そんな素敵なアイテムが並ぶ彼のショーケースに私の「Cocolo」が仲間入りしたことです。

「世界の若者よ。武器を棄ててCocoloを持て!」それが私の思い
 今、日本は空前の「ウクレレ・ブーム」です。ウクレレを弾く人は今や音楽のジャンルを問いません。ハワイアンの音楽だけでなく、童謡やポップス、はたまたジャズまでも弾いて楽しんでいるのです。誰もがすぐ覚えられて簡単に押さえられるコード。ナイロン弦は誰が弾いても優しくて美しい音がするから、これが可能になります。これは即ち世界のどんな国でも、どんなジャンルの音楽でも、この小さなウクレレという楽器で弾いて歌う事が可能だ、という事の何よりの証明といえるでしょう。

 『Cocolo』はそんなウクレレをちょっとだけ進化させた楽器です。美しい音色だからメロディをかっこよく弾いても、歌の伴奏にまわってもOK。でも『Cocolo』を弾く時には、「人より上手く早く弾く」ことよりも、先ずはいかに「美しい響きを生み出すか」という事を楽しんで欲しいのです。『Cocolo』は正確なチューニングが簡単にできるから、そんな楽しみ方が可能になるのです。音程が合っていれば、音楽は自然に共鳴を始め、そこには限りない創造的なエネルギーが生まれます。
いつの日か、世界の人達が手に持っている「武器」を置いて、思い思いに『Cocolo』を奏ではじめたら…。アコースティックのハーモニーが世界中に溢れて、何十億の人達がそれぞれの未来に向かって、自らをチューニングし始める時が来るかもしれない。私はまさに自分の「心」にその情景を思い浮かべたので、この楽器を『Cocolo』と名づけました。

ポール・スミスから「Cocolo」へのメッセージ
  「私自身、音楽は聴くばかりでギターもやりませんが、自分自身がリラックスするために楽器を買ってしまうことがあります。ハンドメイドのものが好きということもあり、楽器もエレクトリックなものよりも、アコースティックなものを好みます。たとえメロディになっていなくても、聴いているだけで心地よい気分になれます。これは私にとって生音を楽しむためのおもちゃのような存在です。小さなウクレレはどこにでも持ち運べ、いつでもリラックスした時間を与えてくれます」 ― ポール・スミス

photo of Paul
Sir Paul Smith and his Cocolo
ポール・スミス氏と彼のCocolo

おわりに…
 私は、今ウクレレを既に演奏している人達に『Cocolo』を是非試してもらいたいと思っています。美しい「音色」、十分な「音量」、そして正確な「音程」も、一度弾いてもらえばきっと納得して貰えるはず。そして通常のウクレレより少しだけ重量感のあるボディはその素材に廃材を再利用している証です。
実は今回『Cocolo』のポール・スミス・バージョンのボディには実際に彼のショップで使われていた床材が含まれています。また、『Cocolo』に付いてくる特製の『Cocolo Bag』や取説とコード表を兼ねた『Cocolo Map』など、その付属品にもいろいろなアイデアが満載されています。
(注:2009年2月現在 [Paul Smith x Cocolo ukes] は完売致しております。)

Thanks again + regards,
Hiro川島

p.s.
私にウクレレ作りを通じてたくさんのイマジネーションを与えてくれた、Hana Ukulele Co.と、Charlie君、Gilmore君、そして素晴らしい製作スタッフ達に心から感謝の意を表します。これからも一緒に美しい音を奏でていきましょう!!
−Hiroより